No.59 (明清と周辺諸国)  : 

「明が冊封したのはどのような国々か?」

室町幕府の将軍足利義満は、実利のために明の皇帝の冊封を受け勘合貿易を
行った。琉球王国は17世紀には日本の薩摩藩(島津氏)に征服されて、日中
両国に従属することになった。ベトナムの陳朝は安南王国として冊封され、
李氏朝鮮は1392年に李成桂によって建国された当初から中国的な国造りを行
い明に自ら服属した。


<評価の観点>
関心・意欲・態度:

我が国の足利義満によって始められた、「名を捨てて実を取る」勘合貿易が、
明代の中国皇帝を形式的な君主として行われたことについて、高い関心を持
ちながら意欲的に学習に臨んでいる。

思考・判断:
日中両国に服属した琉球王国であるが、明・清に対しては冊封国、我が国に
対しては薩摩藩の属国として存在していたことについて、的確に判断してい
る。

資料活用の技能・表現:
中国を中心とした世界地図上に、明が冊封した国々を記入することによって、
アヘン戦争の敗戦まで存続した、東アジアの国際秩序である冊封体制が実感
できている。

知識・理解:
明が冊封した当時の我が国やベトナム、李氏朝鮮等の国々について、基本的
な知識を身につけている。